・2006年の美術売買

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「続 競りの妙」の途中ですが、年末のご挨拶を掲載いたします。

 私自身の話になりますが、正直に書きますと今年は古美術品の取引を積極的に行いませんでした。以前は、右から左…とはいかないまでも「ある程度の品」を買えば「ある程度の利益」を出すことはできていたのですが、ネットオークションや一般参加型オークションで莫大な数の美術品が流通するようになり、細かい品は気をつけて買わないと損をするという感じになってきています。数年前から普通の作家物やよく見かける古美術品の値段がかなり安くなっているような感じを受けていましたが、先日久しぶりにネットを見たところ、結構マトモな品でも「エッ?」というような価格で落札されていました。最初のうちは「安いな」「欲しいな」という感を持たれた方もいるでしょうが、今や「えっ、こんなにあるの?」「もういいよ…」と感じている方も多いのではないでしょうか?

 もっとも、古美術の世界というのはそんなに浅くありません。食傷感が漂う品とは無縁の「名品」というものがあります。また、値段にかかわらず個性のある品・面白い品・人気のある品もたくさんありますし、それらをチョイスして魅力ある品揃えを作るのが美術商というものでしょう。私も、今まで以上に品物を吟味して取引すれば良いとは思うのですが…。

 実を言いますと以前から扱っていたコンテンポラリー作品の売買が好調で、こちらの取引がメインとなりつつあるのです。元来私はナマケモノですし、客観的に仕事として考えれば利益の出る方にシフトするのは自然な成り行き。それに加え、私の興味そのものも骨董品から現代美術品の方に移ってきました。勿論、これからも古美術品は扱い続けますが、2007年はコンテンポラリーの方で名品を扱うというのが美術商としての目標です。

『美術売買』のサイト運営にも大きな変化がありました。05年の末に『裏美術売買』をオープンさせたましたが、当初の予定より投稿に力を入れ、現在では更新速度もほぼ同じペースとなっています。読者がほんの数人という淋しいサイトではあるるものの、閉ざされた空間だからこそ書ける具体的記事も多いためネタには困りません。ただ、「これは」という記事の多くを『裏』へ回してしまい、本家サイトがややパワー不足・ネタ切れ気味に陥ってしまったのはちょっと想定外(笑)。仕事の方も忙しくなってきており、当サイトの投稿速度は少し遅くなるかもしれません。気長にお待ちいただければと思っています。

 ご自宅で当サイトをご覧の皆様、職場で毎日チェックされている皆様、今年もご覧いただき有難うございました。良い年をお迎え下さい。

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コメント

含蓄のある文章で、すごく勉強になります。これからも読ませていただきます。よろしくお願いいたします。

 コメント有難うございます。私も早速yuyu-museum様のサイトにお邪魔しようと思っています。

 よろしくお付き合い下さい。

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