・ニーズが高まる「写真作品」

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 つい最近、ある著名な日本人写真家の写真(オリジナルプリント)を買いました。

 買った価格は十数万円なのですが、海外某有名オークションのエスティメート(予想落札価格)は、その約3倍。競りなので、実際はもう少し上まで行くのではないかということでした。前の持ち主がこの写真を複数持っていて直接問い合わせてみたらしいのですが、この価格差は海外と日本の写真芸術に対する「温度差」が要因でしょう。

 写真は日本で人気がないとは言いませんが、絵画などに比べやや評価されづらかったのは事実です。しかし、ここのところ世界的な活躍を見せる杉本博司氏、森山大道氏といった人気写真家をはじめ、コンテンポラリー絵画と同じように20代・30代の写真家にも世界的な注目が集まってきました。以前の記事にも書きましたが、近年こういった若手作家は凄い勢いで作品の相場が上がっているのです。写真でも絵画でも、日本人作家の活躍やマーケット情報は海外から伝わってくるのが何とも歯痒いところ。遅れて日本でも評価が高まっていくパターンが続いています。

 また、あくまで推測ですが、写真芸術の認識はデジカメやカメラ付き携帯の普及により撮影が身近になったこと、また、ネットの普及やブログの流行により写真が表現手段として多用されるようになったことで急速に高まったとも言えるでしょう。以前、撮影というのはフィルムを入れて撮影~お金と時間をかけてプリントしなければなりませんでしたが、デジカメではそういった煩わしさがありません。今や子供ですらデジカメを持っている時代です。プロの機材や撮影・表現方法はまた別次元の話でしょうが、多くの人が実際に撮影する~撮影したものを見る(見せる)ようになったのは大きなこと。少なからず、撮影や写真作品、あるいは写真家に興味を持つ方が増えているでしょう。もともと日本には実力のある写真家がいますし、底辺が広がればそのジャンルの商品に需要が発生するというものです。

 和室や床の間といった空間が激減し、飾る所がなくなってしまった掛け軸の話を以前書きました。反対に、近代的な洋間や狭小空間は勿論、和室にも意外なほどマッチする写真作品は、美術市場で更に大きな位置を占めていくことになると考えています。

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