・粗品は××× その1

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 近年、美術・骨董品を扱うオークション会社の存在が一般的となってきました。

 オークションは各地にオープンしていますし、シンワ・アートオークションのように上場した大手オークションも存在します。ずいぶん以前~古物法の改正前は、許可証を持たない一般の方が競りに参加するのは難しいことでした。現在でも、ほとんどの場合「古美術商の交換会」に入場するには許可証が必要となりますが、一般参加型オークションが認められ美術・骨董ファンがオークションを楽しめるようになったのは好ましいことでしょう。

 いま、東京では大手~中堅オークションがひしめき合っており、どこもお客さんの取り込みに必死です。美術品売却に関する鑑定・相談は当然として、しっかりとしたカタログをタダでくれるオークション、軽食を用意するオークションと様々。どこもサービスは悪くありません。勿論、普通の「お店」と違い「会社組織」という手前もあるのでしょうが、オークションというのは例え買ってくれなくとも「来場客」がいないと成り立たないのです。 

「骨董屋だって客がいなけりゃ商売にならないじゃないか」という方がいるかもしれません。しかし、答えはYESでもありNOでもあります。美術商は、業者間の売買のみで商売している人が極めて多くいるのですが(私もそうなりつつあります)、そういう人にとってみれば特にお店で品物が売れなくともやっていけるのです。街の中で、いつも閉まっている骨董屋さんを見たことはないでしょうか? そのお店は本当に潰れてしまったのかもしれません。が、もしかしたら店主は業者間の商売に力を入れている~それで十分やっていけているのかも知れないのです(この話については、機会がありましたら別途記事にいたします)。      

 しかし、オークション会社は話が違います。プレビュー(下見会)にしてもオークション本番にしても、そこに「人」がいなければ商売になりません。実際に買ってくれるお客さんが有難いのは確かでしょうが、例え買ってくれなくとも、そこに「人」がいるだけで大きなプラスとなってくれるのです。もしガラガラの会場で競りを行ったらどうなるでしょう? 私のような気の小さい人間は勿論、初めて来場される方、普段美術品を買わない方はパドル(競りの札)を出しづらいことでしょう。実際に競る人が2、3人いても、活気のある会場で競るのと、5~6人しかいないところで競るのでは盛り上がりが違います。競りこそオークションの楽しみであり会社の利益も生むのですが、そのための雰囲気作りに来場客は欠かせません。人が集まることで白熱した競りが発生し、初めて来場された方でも「私も何か買ってみよう」「競りに参加してみよう」という気にさせるのです。

 さて、ちょっと話は変わりますが、ここからが今回の本題です。こういったオークション会社がオープンする際、一般のお店同様「粗品」をくれることがあります。普通の物では「ボールペン」、シャレたところでは「ルーペ」など。ルーペは、美術品~鑑定というところから選ばれたのでしょうが、いただいたのは一般的な虫眼鏡タイプながら柄や縁の部分がちょっと豪華に作られた、なかなか気の利いた物でした。しかし、某オークションでいただいた粗品は、粗品史上に残る(?)「ある意味シュールなもの」だったのです。
※その2に続きます

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