・キノコの鑑定 その1

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 突然、変なタイトルの記事でスミマセン…。

 別に私がキノコの鑑定をしているわけではありません。東北地方にいる親類のオジサンが、趣味でキノコ狩りをしているという話を聞いたのです。

 キノコというのは、見た目がソックリでも親戚みたいな別種だったり、そもそも全くの別種だったりするケースがあります。しかも、似て非なるキノコでもそれが「当り」の場合、味(価値)が数段落ちる場合、さらに食べられなかったり毒がある場合など、いくつかのパターンがあるのです。それを、山の中に入って探す~見分けるのですから、宝探し感覚というか何となく骨董品の仕入れ・鑑定と似通ったところがあると言えなくもありません。骨董品の売買で失敗するとお金を損することになりますが、キノコの場合は健康を損なう・あるいは命を落とすのですからある意味シビアではありますが…。

 もっとも、現代社会においてお金の損失は一番大きな痛手なのかもしれません。身体や精神の健康を削るようにしてお金を稼ぐ人がたくさんいたり、お金が支払えなくて命を絶つ人の多さを考えると、「命と金」の関係が不明瞭なものに思えてきて暗澹たる気分にさせられます。 

 それはともかく、マツタケに似たキノコで「オジボウズ」というキノコがあります。漫画家・白土三平さんによる『野外手帳』という本に詳しいのですが、見た目はマツタケに似ているけれど味も香りもあまりなし。食用にはなるようですが、もう一つ「カキシメジ」という毒キノコもあってこれも見た目が似ているのです。 マツタケ(高価)~オジボウズ(安価)~カキシメジ(毒)。何か骨董品の本物~写し・数物~ニセモノという図式を見ているようで面白い感じもします(※地域によっては、食べられるカキシメジもあるようです。この辺も面白いところですが)。

 前述の本の中で、著者は「マツタケとカキシメジを間違えた話は聞かない」というようなことを書いています。が、私は何度かニュース・新聞で「カキシメジ中毒」のニュースを見ているのです。記憶では、確か「マツタケのおすそわけ」として近所からいただいた人が「中(あた)ってしまった」というケースもありました。何とも気の毒というか「本当に毒」だったわけですが、マツタケの香りは全くしないので、常識的な判断が働けば容易に気付くことができたでしょう。骨董品の鑑定もこれと同じこと。粗悪なニセモノの判別など、知識云々ではなく不自然な箇所に「気付くか気付かないか」という程度のことなのです。「マツタケとカキシメジを間違えた話は聞かない」という部分は、「注意していれば間違えようがない」ということの揶揄的表現だったのかもしれません。
※その2に続きます

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