・2007年の美術売買

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 2007年も残すところわずかとなりました。しばらく充電中の当サイトですが、今年最後の記事を掲載したいと思います。

 ご存じのように、『美術売買』では骨董と現代美術の売買に関するコラムを掲載しています。が、記事数の違いもあって今までアクセス(検索)のほとんどは骨董絡みのキーワードでした。
 
 それが、今年の中頃~後半になって「現代美術 投資」とか「現代美術 バブル」、あるいは「美術品 バブル」など、今まであまり検索されなかった言葉で何度も検索されるようになったのです。これは、コンテンポラリーを中心とした美術品の値上がりが知れ渡り、本来興味のない方や投資に使おうと考えている方の検索回数が増えたということでしょう。お金が絡めば情報を得たいと思うのも当然の話。美術品を使った投資は世界的に行われていますし、それ自体悪いというわけではありません。

 ただ、2004年から運営している当サイトの記事にはやや古くなっているものもありますし、(現代美術品の取引に限らず)今だからこそ注意しておきたい点、頭に入れておいた方がよいという情報は多々あるのです。現実的な売買価格である「オークション落札価格」をそのまま信用してよいのかとか、あるいは作家の「真の人気度」であるとか。客観的に数字を追うだけでは、むしろ間違った情報を仕入れることになりかねません。

「現代美術品がバブルだ。何か買っておこう」と、それらしい作品を購入し結局のところ投資にならなかったとか、最初から興味のないものを買ってしまい、美術品としての面白さを味わうことなくホコリまみれにしてしまうとか。歴戦の美術商やコレクターが世界規模で取引を行っている中、そういった人を向こうにまわし個人が投資をする…。できなくはありませんし美術品ですから手元に置くだけでも意義あることと思いますが、「投資」と考えるなら「リスク」も付き物。安易に「儲かる」と考えるのは禁物でしょう。

 それに「美術品がバブル」と言ったところで、有力画廊の倒産・閉店も相次いでいるのです。勿論、お店(業者)と個人は違いますし理由はいろいろと複雑なのですが、もし皆さんが美術品を投資に使おうと考えるなら、目の前にある数字や情報を鵜呑みにせず「楽しみながら投資する」あるいは「自分なりの目筋を持って作品を買う」という「美術売買」ならではの視点を忘れないことでしょう。※この辺りの話(画廊の倒産、美術品と投資、現代美術品の相場と動向、オークション落札価格の信用度)については、余力があれば…ですが次期『裏美術売買』でレポートしようと考えています。

 私自身、商売のスタイルが大きく変わったこともあって、2007年は「新たなネタの多かった年」ではありました。2年ほど前なら1週間に2回くらい記事の更新をしたことでしょう(笑)。先日書いた通り、現在は記事を書く時間がない…というより意欲がないのですが、それに反して「伝えたいこと」というのは山ほどあるんですね。「美術・骨董品を買う際に注意しなければならない点」「現代美術の最新情報」「内部にいなければわからない、美術業界の秘話…」。しかし、そういった情報を誰もが見られるウェブサイトで垂れ流すわけにはいきません。現在、信頼できる読者の方に「濃い情報」を届けようといろいろ考えているところです。      

『美術売買』は半ば眠っている状態ですが、美術業界は激しく動いています。2008年は果たしてどうなるのか…。当サイト読者の皆様には、来年1年間美術品を「相場」「価格」といった面から注目していただきたいと思います。もしかしたら、今年以上に興味深い流れが見られるかもしれません。

 それでは皆様、よいお年を。

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コメント

 本年もよろしくお願いします(年をまたいだコメントになりましたね)。

 私は安物買いコレクタ-(ゴミ集め)として、長年一般骨董店や各種骨董市で買って来ましたが、数年前からネット購入が多くなり、07年は金額で9割超になりました。その理由は①商品量②手軽さ③自己責任④検討・調査のための時間がとれる等によります。

 現物を見ないで写真のみで買うネットに以前は否定的でしたが、今まで事故等は有りませんでしたし、購入後、後悔した商品も殆ど有りませんでした。今ではネットへの信頼感が増しつつあります。人間、環境によって変わるものですね。

 いつもコメント有難うございます。あまり更新しないと思いますが(汗)、今年もよろしくお願いいたします。

 私もネットオークションを利用してしばらくの期間は、非常に楽しく取引をしていました。通常の美術・骨董品取引同様、事故なり不快な思いというのは案外少ないものです。
 
 が、(現在も利用しているものの)今はネットでの取引に関して少し消極的です。別に不快な思いをしたとか事故があったというわけではないのですが、際限なく出し続けられる美術品と、無機的に繰り返される取引に多少嫌気が差したといったところでしょうか? 以前からこの辺りの話は記事にしたいと考えていて、実際いくつかの記事でもポチポチ触れていると思います。

 交換会になど行かずとも一般の方がネットで美術・骨董品を手軽に(しかも格安で)買える中、美術商としての存在価値はどこにあるのか? それを考えたとき、売り手としての方向性やビジネスチャンス、あるいは別次元の仕事が見えてくるのかもしれません。

 昨年はこちらでいろいろ認識をあらたにすることがありました。自分の骨董品であっても、画像を出すかどうかよく考えたりするようになりました。

 コンテンポラリーはよくわかりませんが、ほしいかほしくないかの原点で今年も集めていきます!

 コメント有難うございます。今年もよろしくお願いいたします。

 >>ほしいかほしくないかの原点で…

 美術・骨董品を買う際、最も重要なことですよね。値段の高低、(書き方としてはなんですが)物の良し悪しという以前に、「気にいった物は気にいった物」というのが最初にくることだと思います。

 それにパッと気にいった物は、いつまで経っても飽きなかったり、商売していても思わぬ利益を上げてくれたりするものです。

 骨董も現代美術も同じ美術品。案外共通点もありますし、手に入りやすい価格で購入できたりしますんで、お時間があったらギャラリーやアートイベントにも是非足を運んでみて下さい。

ネット販売は、オ-クションと一般美術店の価格表示販売の2つを利用していますが、残念ながら後者は掲示写真が少なくて、情報量の不足を感じることが多々有り、購入を躊躇する場合があります。カタログほどコストもかからないと思いますので、購入者ににとっては情報は多いほど信頼感が増しますね(全体像や署名・落款等はしっかり見せて欲しいです)、美術店の眼を信用してくださというのはよく解るのですが。まぁ幸いなことに、今までどちらも殆ど事故や思惑はずれは無かったのですが・・・・・。

 ネットオークションの場合、作品がなるべく見えやすくなるような仕組み(写真の大きさや掲載枚数・レイアウト、またそれらを簡単にアップ~ページを作成するシステム)が既にできているため、誰が出品してもそれらしくなるというのはあると思います。

 これが個人(古美術店等)の場合、ホームページに画像をアップする(あるいは差し替える)という極めて基本的な作業の時点で挫折してしまう(少ない枚数になったり、小さな写真になる)ケースも少なくないのでは? と考えています。

 美術商側も、大きな写真・綺麗な写真を必要なだけ載せられれば良いと思っているでしょうし、そのように作られているページも見かけますが、必ずしも「眼を信用して下さい」というだけでなく、単にページ作成の技術がないというケースも多いのではと思いますよ。

 もっとも、物を売るという行為には責任も生じますし、特に古美術品をネットで売る際、なるべくわかりやすくというのは基本だと思います。ネットオークションのように、簡単に商品の画像をアップ~HPに詳しくない人でも、ある程度意図通り更新できるシステムを美術商個々のページで共有できると良いんですけどね。

ネットサーフをしていてたどり着きました。
記事を興味深く拝見いたしました。またお邪魔させていただきます。失礼いたしました。

 コメント有難うございます。またお立ち寄りいただければ幸いです。

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