・骨董と日用品 その3

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 ぐい呑・お皿。普段使いの良い器を安く買うには、どこで買えばよいのでしょうか?

 まず1つは「ネットオークション」です。もうすっかり市民権を得たネットオークションですが、毎日莫大な数の品物が出されているため価格も下落傾向。千円、2千円程度で良い窯元の作品や作家物を落札することができます。「実物を見られない」「キズの心配がある」「送料が掛かる」などの短所もあるとは言え、価値ある品を気軽に安く買うことができるのは魅力です。

 次に「リサイクルショップ」。リサイクルショップには比較的高めの作家物が安く落ちている場合もありますが、最近ではネットで調べて高い値段を付けているお店も目立ちます。そういった品が安く売られている場合は買いなのですが、そうそうあるものでもありません。リサイクルショップでの狙い目は「窯元の作品」、つまり「○○焼」の湯飲とかお皿とか、手頃な作品を格安で買うという感じになると思います。

 こういう作品はお土産でもらう→そのままリサイクルショップに売られるケースが非常に多く、しかも売値が安いんです。私も益子や瀬戸、九州の諸窯による湯呑やぐい呑を何度か買いましたが、紙箱や木箱に入った新品が200円とか480円とかいう場合も多数ありました。大量生産品や自分の気に入らない品を買っても仕方ありませんが、味わい深い民芸窯の湯呑などを見つけると、ついつい買ってしまうんですよね…。日本各地の職工が作った出来の良い器を身近に使う。さりげない贅沢かもしれません。

 ただ、ここで1つ書いておきたいことがあります。作家物や窯元の作品をオークション、リサイクルショップで拾うのは楽しみでもあるのですが、作者なり窯元にお金を落とすことができません。時代の経った骨董品ならともかく、現存する陶芸家なり窯元が潤わなければ、こういった産業も衰退してしまう可能性があります。

 例えば、気に入った器をオークションやリサイクルで買ったら、次はその作者や窯元の品を個展や直営のお店で買ってみる、作者の展覧会や窯元(お店)に足を運んでみる。こういったことも必要でしょう。作品の向こう側にある陶芸家や職工の姿を想像したとき、また別の「物の価値」が見えてくることもあると思います。

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