・美術商と信用度 その1

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 ここに「A」という品と「B」という品があるとします。AとBは、状態も含めて同様の品だと考えて下さい。Aは8万円、Bは10万円で売られています。皆さんはどちらを買われるでしょうか?

「そんなの、安く売られている方に決まってるじゃない」。と答える人が多いでしょう。もちろん、私もそうです。例えば、スーパーのチラシで普段買っている品が安ければ安い方で買い、欲しい家電製品があればネットで比較して、あるいは店頭で見比べて安く売られている方を購入します。

 では、少しだけ問いを変えてみましょう。

 ここに、「A」という美術品と「B」という美術品があるとします。美術品には1点物が多いですが、AとBは状態も含めて同様の品だと考えて下さい。Aは8万円、Bは10万円で売られています。皆さんはどちらを買われるでしょうか?

 前問と違い、このブログをご覧の方は少し迷われるかもしれません。が、条件は「AとBは状態も含めて同様の品」です。基本的に、安いから贋作だとか状態が悪いということは考慮しなくてよいです。

 こう聞いて、やはり「安い方を買うかな」という人が多いのは理解できます。同じ品なら安い方を買うのが道理。現実的には、私もそうではあるのですが…。

 その一方、しばらく考えてみて「条件によっては…」という方もいたのではないかと思うのです。つまり、「A」という美術品を、あまり有名でない美術店や(私も含め)よくわからない美術商が扱っている場合と、「B」という美術品を、老舗美術店や信用できる美術商が扱っている場合です。

 骨董市で安く売られていようが、老舗の美術店で高く売られていようが「モノはモノ」。骨董市の拾い物が名品だとして「骨董市で買ったモノだから」と評価額が下がるわけではありません。ただ、Aと違いBの品が、一流美術商の眼を通っているケースもある…。「あの人から買ったんだよ」「あそこの店から出たんだ」。モノが同じでも、美術品売買ならではの付加価値がついているのです。

 何でこんなことを書いたのか? オークションや通販等、しばらく前からネットを使った美術・骨董品売買が日常的になっています。その利便性は大きく、私もネットを利用し美術品を買うケースが増えているのですが、相手もわからず会話もないまま淡々と進められる売買に、ちょっとした違和感を持つケースも増えてきたのです。

※その2に続きます。

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