・注目される若手作家

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※この記事は数年前に投稿したものです。既に古い記事となっていますので、ご承知おき下さい。

 少し前から、日本や中国、韓国などのコンテンポラリー・アートが好調です。若いアーティスト達の作品を、欧米のコレクターが競って買い求めているのです。

 先日、テレビで中国の現代美術~その売買を放映していましたが、「アート・バブル>」とも思える活況に驚きを覚えました。また、海外の有名オークションで日本の若手作家に高値が付いたのは皆さんご存知かもしれません。日本を代表する現代アーティストとして、村上隆氏・奈良美智氏といった方達が美術ファンを超えてよく知られますが、海外では既にそういった作家の下にいる世代、20代・30代の作家に俄然注目が集まっているのです。

 こういった作家の作品は、ほんの数年前まで油彩でも数千~数万円、簡単なドローイング(ペラペラの紙にペンなどで描いてあるもの等)なら高くても数千円程度で扱われていました。たった数年で、一部の若手作家による作品は、10倍、20倍、あるいはそれ以上の価値を持ってしまったのです。私も若手作家の作品を自分で飾ろうといくつか発表時に買っていたのですが、無欲の勝利(?)でしょうか、ほんの数年でちょっとした利益を上げてしまいました。飾り用で買って売るつもりはなかったのですが、美術商やコレクターといった相手が「どうしても欲しい」という状態なのです。しばらく楽しんだ上、高く売れてくれたので文句はないのですが…。

 当然、全ての作家の作品が上がるわけではありませんし、同じ作家の品でもデキの良し悪しが存在します。しかし、普段古美術品や日本画ばかり見慣れた目には、若いコンテンポラリーアーティストの作品は斬新に見えるものです。それでも趣味に合わない方も多いでしょうが、現代美術に縁が遠いと思っている古美術ファンも、一度は画廊や展覧会に足を運んでみると良いでしょう。古美術でも現代美術でも根底は同じ。案外、自分の趣向と合った作品を見つけられるかもしれません。

 が、くれぐれも欲を出して儲けよう、売るために買おうとは思わないことです。欧米では美術品への投資が常識的に行なわれているとは言え、よほどの金持ちか商売の嗅覚がなければ難しいこと。コンテンポラリーを買われる時も古美術を買う時と同様、基本中の基本である「気に入った物を買う」ということを忘れてはいけません。その上で、ずっと飾ってもよし、十分楽しんだところで手放してもよし。作品を眺めつつ若手作家の活躍を見守るのも楽しみの一つでしょう。

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