・価格表示に要注意 その1

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 最近行なわれた一般参加型の美術・骨董オークションで、いくつかの出品物が「出品取り消し」になるという出来事がありました。

 オークションの出品取り消しについては様々な状況が考えられます。予定していた商品に事故があった場合(破損した、到着しなかった等)、契約上の不備があったり出品物に対して作家本人・遺族・関係者等からクレームがついた場合、そして作品が贋作であった場合などです。勿論、単に出品者側の都合で取り消す場合もあるかもしれません。

 冒頭に書いた話へ戻ります。同じ作家の作品がゴソッと連番で出品されていたのですが、それが全て取り消しとなっていました。詳しいことはわからないものの、噂ではオークション会社のエスティメート(予想落札価格)の低さに出品者側が怒って取り下げたのではないかとの話。真偽の程は不明ですが、これは起こり得ることでしょう。オークションや美術品の売買に普段接している人でなければ、一部オークション会社で表示しているエスティメートは不自然に見えるのではないかといつも感じています。

 私も一般参加型のオークションへたまに出品していますが、10万円程度の物を成り行きで出品(最低落札価格を付けない出品方法。1万円でも100万円でも、競りが止まったところで落札)する場合、エスティメートで「10000~20000」とか、「30000~50000」と書かれる場合があります。美術商の仕入価格で10万の品ですから、二次流通としての価格は少なくとも10万かそれ以上はあることでしょう。しかし、今書いた通りオークションというのは正確なエスティメートを出さず、成り行き品を中心にかなり低めの表示がなされることが多いです。エスティメート10000~20000の品でも10万円を超えるケースはザラですし、この数字を参考にした人でオークションに慣れていない方は「?」となってしまうのです。
※その2へ続きます

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