・前衛芸術

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 前衛芸術作品というのは、見ていて面白い物もあれば、さっぱりわからない物もあります。特に、作品そのものよりもコンセプトを芸術としたもの(コンセプチュアル・アート)は、興味のない人には「何じゃこりゃ」の世界でしょう。

 かなり前の話ですが、ある画廊の片づけを手伝っていたら、店主が「ギャー」と叫んだことがあります。どうしたのかなと思ったら、私がゴミ袋に入れたボロボロの木片が作品だというのです。「美術品を見る目がないなぁ」と笑われてしまいましたが、作者の知識や作風を知らない人間にとって見れば、それはどう見ても「ゴミ」そのものでした。

 また、その画廊に金属製のオブジェがあって一部錆びていたのですが、「これもアートか…」とつぶやいていたらどうも手入れが悪く本当に錆びていたようで、この手の作品の難しさを痛感したのです…。 

 ただ、しばらくこの仕事をしていると、何だかよくわからない美術品でも売れる品か売れない品か、ある程度直感でわかるようになるようです。作者や作品について知識が付き、相場がわかるというのも一因だとは思いますが、それよりも作品の「良し悪し」について判断できるようになっているということなのでしょう。

 勿論、「良し悪し」というのは、美術商から言えば「売れるか売れないか」ということです。 「作品そのものではなく、単に金銭的な面を見ているのだけではないのか?」と思われるかもしれませんが、人気(需要)のある品こそ高く売れるということを考えれば、やはり多少なりとも作品そのものを見分けているのだと思っています。

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