・箱と函の違い

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※Q&Aサイト等で当記事の無断引用が散見されます。当方も漢和辞典から引用して記事を書いていますが、出典は明記しております。当サイトにいただいたコメントも含め引用されておりますので、引用する場合は必ずリンク等を明記して下さい。

 相変わらず来訪者数の割に反応がない当サイト「美術売買 骨董・コンテンポラリーを中心に」。まあ、会社やお役所から見にこられる方も多いようですしコメントできないのかもしれませんが(笑)、投稿意欲の減少に反してなぜかアクセスはアップしているようです。そんな中、またまたあるキーワードでポチポチと検索されていることがわかりました。骨董に関わる話としてネタになりそうですので、ちょっと取り上げてみましょう。

 このサイトでたまに検索されているキーワード。それは「箱と函」あるいは「箱と函の違い」です。確かにどちらも「はこ」。それに、「はこ」には「筥」という漢字もあります。有名な「筥崎宮 」もありますし、こちらの「はこ」もご存じの方は多いでしょう。「箱と函の違い」は既に知っているという方も多いと思いますが、私の疑問は他にも「はこ」と読む字があるかということでした。骨董の世界において「はこ」は関わりの深いものですし、早速漢和辞典で調べることにしたのですが…。

 箱函筥奩篋箪笥※。「はこ」と言っても、いろいろあるんですね。全部ではないかもしれませんが、パソコンでも様々な「はこ」という漢字を表示できるようです(お手持ちのパソコン~ブラウザで正常に表記できない恐れがあります。画像と番号を参考にされて下さい。最後の文字は、保存することができませんでしたので最初から※印~画像のみにします)。

hakohako.jpg 見たことがないような漢字もありますが、後ろの2文字「箪⑥」「笥⑦」はそのまま繋げて「たんす」ですし、先程書いた「筥③」も知っている字です。最も馴染みが薄そうなのは「奩④」ですが、職業柄というか私はたまたま知っていました。古美術品にご興味があれば、「何となく見た記憶があるなぁ…」という方がいらっしゃるかもしれません。私は、よく上野の東京国立博物館に行くのですが、中国の古美術品に読めないような漢字がたくさんあって、ずいぶん以前に文献等で調べた中にこの字があったのです。全然頭には入りませんでしたが(笑)、「奩④」も「はこ」ではなく「れん」という読みで見た記憶があります。「篋⑤」の字もどこかで見た記憶があるのですが、こちらはそんな気がするといった程度でしょうか。

 辞書やパソコンの表示によって文字の細かな違いはあると思いますが、とりあえず表記した各漢字の意味(主なもの)を表記します。

①箱 竹製の物入れ。やや大きめの箱。 ※現在、一般的に「はこ」と言えばこの漢字が使われています。
②函 ふばこ(文函~手紙を入れるはこ)。封筒。※「投函」という言葉は今でも使いますね。
③筥 丸いはこ。米を入れる5升入りの丸い竹製はこ。
④奩 香はこ、鏡はこ、化粧はこ。※化粧品や櫛(クシ)、鏡などをいれるはこのようです
⑤篋 書物などを入れる、竹製の長方形のはこ。
⑥箪 丸い竹のはこ。飯ひつ。 
⑦笥 飯や衣類をいれる四角い竹のはこ。
※印 ひつ、はこ。ひつぎ。引き出しはこ。

・参考 旺文社 漢和辞典

 それぞれ形状や用途によって違うんですね。もっとも、「はこ」というのは日本での呼称であって元々の読み方は違うのでしょうが、面白い調べものではありました。

※追記 こちらのページはアクセスが多いため追記します。当ページでは漢字としての違いについて記事にしておりますが、コメント欄にあります通り品物を指す用語として「箱」「函」を使い分けるケースもあるようです。ご注意下さい。

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コメント

箱と函。
じつはもっと大きな違いがあるんですよ。

印刷関係などでは、いまだに箱と函は明確に区別されているようです。
簡単に言えば、箱は胴と蓋が別の物。
函は蓋の部分が胴と一部くっついている物だそうです。
以前に頼まれて調べた事があり、頼んだ方も調べた私も「ほお〜」と頷いたものでした。

変な知識でした。
失礼しました。

 コメント有難うございます。

 以前tokusa様からいただいたコメントに検索が引っ掛かってポチポチとアクセスがあったわけですが(笑)、「箱と函」、仕事上というか用語上明確に区別される場合もあるんですね。ともかく、補足していただけるのは有り難いことです。検索からくる方にも、情報量が増えますしね。

 ただ、今回の記事では「漢字そのものの意味」を簡単に紹介することを意図としています。検索に引っ掛かりやすいようタイトルは「箱と函の違い」にしましたが(笑)、記事内容はご覧の通り「箱と函の2つの違い」ではなく「箱函筥奩篋箪笥」という漢字の並列的な紹介としました。

「函」が現在も使われる「投函」の函~意味の一つとして「ふばこ」ということと、「はこ」という音声が日本のものであり、他に筥奩篋箪笥という字も「はこ」と当てて読まれるという点が記事のポイントだったでしょうか。

 ちなみに、漢和辞典によると「函」は矢を入れておく入れ物から生じた象形文字だそうです。はこに入った矢が、何となく函という字から見えるような気もしますね。また、こちらは記事の補足となりますが、函には「はこに入れる」~「入れる」「しまいこむ」という意味もあるそうです。

「投函の函の意味」
で、検索してお世話になりました。
一番スッキリとして、へ~ほ~へ~ほ~言いながら、読ませて頂きました。
本当に、ありがとうございました☆
教えていただきました、ほかの はこ についても、ものすごく興味深かったです。
誰かに教えたい気分です(*^-^*)
感謝申し上げます☆ありがとうございます☆

自分はなんとなく、箱は使わないものを入れて保管しておくもの、函はものを入れて何らかの作業を進めるためのもの、と勝手にイメージしていましたが、そんなことは無いんですね。

ありがとうございます。疑問が解け、すっきりしました。いろいろあるんですね。収納の歴史を感じました。

キャサリン様、kann様、萬裕堂様

コメント有難うございます。
8年前に書いた記事ということもあり、
返信等の対応が遅くなりまして失礼
いたしました。

機会がありましたら、またお立ち寄り
いただけると幸いです。

 織機の筬について調べているうちに、この記事に辿り着きました。
 おさ「筬」は、織機を構成する部品の1つで、経糸(たていと)を一定間隔に揃える部品です。この筬について、誤訳と思われる件があり調べていました。
 筬は、もちろん中国文明における織機の筬で、当然のことながら竹製です。これを英語ではreedと表現しますが、このreedは、カヤツリグサ科あるいはイネ科の葦・・・パスカルが言及した考える葦、の葦なんです。西洋社会では、竹がないかわりに、葦の仲間に、竹のように大きくなる種類があります。
 洋の東西で、そこに分布している植物・・・竹と葦の違いに起因して、織機の構成部品の名称の違いが生まれた、ということに興味を感じました。
 この函箱の記事を読ませて頂き、はこ、に竹が、思ったよりも深く関係していることがわかり驚きました。有り難うございました。

Mr.Radish様

かなり旧いシステムを使っているため迷惑コメントに入ってしまったようで、公開が遅くなり大変失礼いたしました。

おさ「筬」についての詳しい知識も書いて下さり有難うございます。こういった知識を書いて下さることで、私もまた1つ勉強になりますし、記事もよりよくなると思います。

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