・作家が死ぬと高くなる??

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 作家(陶芸家・画家等)が死ぬと、その作家の品は高くなる、という話があります。どうやら「作家が死ぬ」→「もう、その作家は創作活動ができない」→「作品に希少性が出る」という事からこう考えられているようですが…。

 実際はどうかといえば、ほとんどの場合(金銭的)価値はジリジリ下降していくようです。作家が生きているうちは、個展開催やコンクール出品等で活動できますし、大学教授や絵画・陶芸教室の講師、カルチャー系催事での活動等、いわば自分の存在を知らしめる場があります。個展があれば売り上げもありますし、そこではお金や名声が発生するでしょう。作家として名前が大きければ、その分動くお金も大きく社会的な影響力もあります。書き方は悪いですが、言わば「先生、先生」状態なのです。

 しかし、作家が亡くなってしまうと(回顧展などが開かれる場合もありますが)、高名な作家でも少しずつ、少しずつ忘れられていきます。かなり高名な作家でもそうなので、中堅クラスの作家なら尚更忘れられる「速度」は速いと言えるでしょう。

 考えてみれば、画家や陶芸家は思っている以上に大勢います。そして、毎年新しい作家が生まれては消えていきますが、作品自体は死後も残されます。増え続けていく作品の中で、自己の作品を埋没させない技量と才能を持った作家は、ほんの何人かに過ぎません。例え作品そのものの「美術的価値」が失われないとしても、「金銭的価値」は少しずつ失われていきます。ソコソコ名の知れた作家でも、死後数十年経てば忘れられている、あるいは安価に取引されるパターンがほとんどでしょう。

 確かに、「死後、作品が高くなる」作家も存在します。しかし、そういった作家は生前ほとんど評価されていないケースも多いのです。死後、自分の残した作品が他の作品に埋没せずに異彩を放つ…。これはほんの一握りの作家、美術に興味のない人でも名前は知っているという天才作家の話。そういった、誰でも名前を知っている天才達の作品が死後高額で扱われたことから、より一層「作家が死ぬとその作家の品は高くなる」と思われているのかもしれません。

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