・場違いな商品

スポンサードリンク


 以前、古美術商の交換会について書きましたが、安物がたくさん出てくる会には思いもかけぬ商品が出てくることもあります。

 基本的には美術品しか出てこない会に行くのですが、何でも出てくる会の中には、家電がよく出てくる所とか、お歳暮・お中元といった贈答品が出てくる所とか、特徴を持った交換会も存在します。ちなみに、贈答品の多くは箱に番号が付いていて定価がわかるようになっているのはご存知の通り。こういった会の会主は番号から、あるいは番号のない物でも売値を良く知っていて、定価の4割とか決まった数字で落とすようにしているようです。

 そう言えば、私も一度美術品を仕入れに行って帰ってきたら荷物が「そうめん」や「ようかん」だったことがあります。勿論、転売目的ではなく食用ですが…。※なお、私は行きませんが、美術品以外にディスカウントショップ用の市場も存在します。食品も含めほとんどが新古品で、時期の外れた商品、格安でも処分したい商品、在庫数がハンパで卸売りするには注文の取りづらい商品等が出てくるようです。みなさんの近所にあるディスカウントショップにも、そういった品が安く並んでいることでしょう。

 話を戻して、私が地方の交換会でよく見る商品は釣りに使う「リール」です。ちなみに、釣竿はよく出てくる商品で、作家が作ったような良い和竿はかなりの値段が付いたりします。が、なぜかお盆にリールが5~10個くらい乗って出てくる機会をよく見かけるのです。物にもよりますが、一山2~3千円前後といったところでしょうか? また、家電の出てくる会には楽器もよく出てきます。まともなエレキギターやベースが出るとちょっと欲しくなるのですが…。

 笑ったのは大きいダンボール一杯に入った「エロビデオ」。安物が多く出てくるとは言え、美術品メインの交換会だっただけに出す方も買う方も凄いなぁと思いました。オバチャン業者から顰蹙を買っていましたが、確か2、3千円で落札されたと思います。

 少しズレますが、ちょっと可哀想だった話も。ある比較的格の高い会に、初めて来た業者が出品していました。この市場には大手古美術商が来ているので、出品する場合は私も小物ながら恥ずかしくない品を出すようにしています。高価な作品が続いて出される中、その業者の出した商品は、何とお酒を買ったときに付いてくるオマケ(未使用のおしゃれ小鉢やコップ等)の山…。いや、これが安物のたくさん出てくる所ならおかしくないですし、実用品として千円くらい付いたのかもしれません。が、たくさんある高額商品に混じるとさすがに場違いというか、そのお盆だけ「異次元空間」と化していました。周りの古美術商も冷たい視線です。

 会主もあきれた感じで「うーん、百円」と発句していましたが、会では聞いたことのないスタート価格。百円でも声が掛からないので思わず実用品として買おうかとも考えたのですが、この冷たい視線の中で声を出すのも嫌なものです。結局、百円でも買い手が付かずに売り手が引っ込めましたが(というより会主が引っ込めさせましたが)、以降出される商品も同じような物で、ほとんど相手にされなかったようです。

 ただでさえ会主の性格や参加している出品物、美術商で千差万別の「交換会」。初めての会に行く場合、まず買い手として行き偵察しなきゃいけないなぁ、と肝に銘じたのでした。

スポンサードリンク


« 2004年の美術売買 | 美術売買  TOPページへ | 人工衛星 »
次の記事を読まれる前に、是非コメントをお寄せ下さい。

『美術売買 骨董・コンテンポラリーを中心に』では、皆様からのコメントをお待ちしております。

 記事を読まれてのご感想は勿論、古美術品収集や現代美術にまつわる話、美術品売買のエピソードなどがありましたら是非ご投稿下さい。※コメントは承認制です。表示まで、お時間がかかる場合がございます


Copyright(C) 美術売買~骨董・コンテンポラリーを中心に allrights reserved.